フルスタックエンジニアになるためのロードマップ 【バックエンドエンジニアからめざす編】
システム開発、アプリ開発、Webサイト制作の手法の多様化とともに、フルスタックエンジニアの注目度が高まっています。バックエンドエンジニアのなかには、フロントエンド領域のスキルも習得し、ステップアップを考えている人も多いでしょう。
幅広い業務に対応できるフルスタックエンジニアになれば、バックエンドに特化したエンジニア以上に多くの開発現場やプロジェクトでの活躍が期待できます。
全2回シリーズでお届けしている「フルスタックエンジニアへのロードマップガイド」。今回は、バックエンドエンジニアからフルスタックエンジニアをめざすロードマップを紹介します。
目次
バックエンドエンドエンジニアから見たフルスタックエンジニアの将来性
バックエンドエンジニアがフルスタックエンジニアになるメリット
バックエンドエンジニアからフルスタックエンジニアへのロードマップ
フルスタックエンジニアとして市場価値を高めよう
バックエンドエンドエンジニアから見たフルスタックエンジニアの将来性
Web開発において評価されるフルスタックエンジニアは、フロントエンド・バックエンドの両方の領域に対応できる人材です。制作現場ではサーバー、データベースからデザインやUI、SEOまでをひとりで網羅し、システム全体の最適化や効率的な運用、アーキテクチャまでを担うことが可能です。
フルスタックエンジニアの年収は500万~1500万円前後で、技術や経験次第で高い収入を得ることができます。フリーランスエンジニアとして活躍する際も、カバーできる領域が広いほど仕事につながりやすく、正社員よりも高い報酬を得られることもあります。
特にフルスタックエンジニアのニーズが高いのは、少人数で開発するスタートアップ企業です。また、昨今のアジャイル開発の増加に伴い、大手企業や大規模開発プロジェクトでも複数スキルを持つ人材が求められるようになっています。
プログラミング教育が普及し、技術がコモディティ化しつつある時代に、開発から保守、インフラ構築までを一貫して行えるスキルセットは今後ますます必要とされるでしょう。
バックエンドエンジニアがフルスタックエンジニアになるメリット
フルスタックエンジニアは、今やWeb開発に欠かせない存在となりつつあります。ここでは、バックエンドエンジニアがフルスタックエンジニアになるメリットを紹介します。
ユーザー目線のUIと機能を実装できる
フロントエンド領域のデザインやUI/UXの技術を持つフルスタックエンジニアならば、機能とデザインを両立した実装が可能です。
バックエンドエンジニアの主導でサイトやシステムを開発すると、高機能でも操作性やデザインがいまひとつになることもあるでしょう。しかしフロントエンドのスキルを持つフルスタックエンジニアは、見やすくて使いやすいサイトやシステムを構築できます。
UI/UXに配慮しながら高機能の開発ができるエンジニアは、今後ますます活躍の場が増えるでしょう。
制作・開発の効率が上がる
フルスタックエンジニアは、制作・開発の双方の効率を高めることが可能です。
一般的なWeb制作やシステム開発では、工程ごとに専門エンジニアを配置しているため、工程間で作業待ちのタイムロスが生じやすくなります。トラブル発生時には、工程間の調整も必要となり、解決までに多くの時間を費やしてしまうかもしれません。
しかし全工程を各論まで理解しているフルスタックエンジニアなら、作業を滞りなく進められ、トラブルへの迅速な対処も可能です。結果的に、プロジェクト全体を少ない工数と期間で遂行できるでしょう。
上流工程の業務に携われる
ひとりで幅広い工程に対応できるフルスタックエンジニアは、上流工程の仕事を任され、自分の裁量で仕事ができることも少なくありません。
制作や開発の全工程を網羅しているため、PMやWebディレクターに近い立場で開発を進めるフルスタックエンジニアも増えています。技術面の掌握・管理だけでなく、プロジェクトの企画や要件定義、システム設計などを任されるケースもあるようです。
開発の上流工程を経験すれば、将来的には管理や経営など、キャリアの選択肢も広がります。
バックエンドエンジニアからフルスタックエンジニアへのロードマップ
バックエンドエンジニアがフルスタックエンジニアに転身すると、多くのメリットがありますが、ステップアップするにはさまざまなスキルの習得が必要です。ここでは、バックエンドからフルスタックへのロードマップとして、必要となるスキルを紹介します。
UI/UXスキルを習得する
Webページのデザインやユーザビリティ(UI)の知識も、フルスタックエンジニアをめざすうえでは重要です。
ユーザーのニーズを叶えるWebサイトにするには、Webページに動きをつけるJavaScriptとフレームワーク(React、Angular、Vue)、代表的ライブラリjQueryといった、フロントエンド領域のスキル習得が欠かせません。
バックエンドエンジニアがフロントエンドまでカバーするべく、UI/UXスキルを身につければ、WebディレクターやWebデザイナーとの連携が円滑になって、利用者に優しい機能をスピーディーに実装できるようになります。
Webサイトやシステムにポジティブな反響が増えれば、クライアントの収益を向上させることができ、エンジニアに対する評価も高まるはずです。
ネットワークやデータベースの専門性を高める
開発の全工程に携わる際には、ネットワークやデータベースの構築・保守・管理などのインフラ領域のスキルも必要です。
フルスタックエンジニアに求められるのは、データを活用しやすいようにデータベースを整理し、システムを構築するスキルです。
また、ネットワークの構築後は、故障やトラブルの原因をスピーディーに突き止める分析力も求められます。インフラの知見があるエンジニアは、サイトやシステムの安定運用に貢献できます。
クラウドサービスの知見を深める
フルスタックエンジニアには、近年導入が増えているクラウドサービスへの知見も欠かせません。
AWSやAzure、GCPといったクラウドサービスは、低コストで早く利用開始できるため、システムやWebサイトの構築に多く利用されるようになりました。また近年はBCP対策のために、システムをオンプレミスからクラウドへ切り替える企業も増えています。
中でもAWSは、開発や運用、監視・セキュリティのツールが豊富で、急速にニーズが高まっています。体系的な知識とスキルを習得するために、AWS認定資格を目標にしている人も多いようです。
クラウド環境の構築や、ネットワーク整備などのインフラ設計までカバーできれば、エンジニアとしての市場価値をさらに高められます。
AIなどの先端技術を習得する
フルスタックエンジニアをめざすなら、今後開発の主流となりそうな先端技術も視野に入れておいたほうがいいでしょう。
昨今はWebサイトにAI Chatbotや3DVRなどによる、インタラクティブコンテンツを実装するケースが増えており、今後主流となりそうな勢いです。
AIの開発にはPythonだけでなく、数学や統計学、データベース運用、データ分析などのさまざまなスキルが必要です。VRの開発には開発ツールUnityやC#言語の習得が必要なため、オンラインスクールなどで学習するとよいでしょう。
AIやVRを活用したコンテンツやサービスを設計・開発できるエンジニアなら、クライアントの課題解決に対して幅広いソリューションを提案することができます。
上流工程を経験する
フルスタックエンジニアをめざすなら、開発だけでなく、上流工程にも携わっておきたいものです。上流の企画・設計フェーズにおけるプロジェクトマネージャーやリーダーは、クライアントの要望をヒアリングしてプランに落とし込み、スケジューリングや人員計画・アサインといった役割を担います。
フルスタックエンジニアが持つ多様な知識・スキルは、上流工程で活躍するエンジニアやマネジメント人材に必要なものともいえます。企画や要件定義を行う際には、ヒアリングでクライアントのニーズを汲み取らなければなりません。上流工程に参加できるチャンスを得られた際は、関係する部署やパートナー企業の要望を把握できるよう、コミュニケーションの機会を増やしましょう。
バックエンドの知見をベースに、開発の上流工程に携われるエンジニアには希少価値があります。クライアントに的確なプランを提案しつつ、チームのマネジメントまでできれば、携われる案件の幅が大きく広がるはずです。
フルスタックエンジニアとして市場価値を高めよう
近い将来、マルチスキルのフルスタックエンジニアが、Webディレクターやプロジェクトマネージャーの立ち位置で制作に携わることが、当たり前の時代になるかもしれません。
そんななかでリバミーは、Webサイト制作のプロジェクトで価値を発揮するWebディレクターやフルスタックエンジニアに活躍の場を提供しています。大企業や有名ブランドのプロジェクトにアサインされるチャンスがあり、これまで培ってきた技術や知識を活かしながら、新たなスキルを習得することができます。
現在、サイト制作のプロジェクトに参画した経験があるフロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニア、Webディレクターを募集中。フルスタックエンジニアに加えて、システムやプログラムの知見を強みとするWebディレクターを育成し、専門人材を求める企業のプロジェクトで力を発揮できるようにしています。
サイト制作や開発のクオリティを向上させ、自身の市場価値を高めたいバックエンドエンジニアの方は、ぜひリバミーの採用情報と求人情報をご覧ください。