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フロントエンドエンジニアの市場価値はどこで差がつく? 「稼げる人材」「フツーの人材」の違いをチェック

2024.10.14
エンジニアの仕事
笑顔の女性

フロントエンドエンジニアの平均的な年収は全産業平均より高いといわれています。とはいえ、実際にはキャリア、経験、スキルによって収入に差があることも事実です。

フロントエンドエンジニアの市場価値が決まる要素は何なのか、稼げる人材は何が違うのか。気になる方も多いでしょう。

今回の記事では、フロントエンドエンジニアの市場価値を決める要素と、稼げる人材になるために身に付けたいスキルを解説します。

フロントエンドエンジニアとは?

フロントエンドエンジニアとは、Webサイト・アプリ上でユーザーが直接操作する部分を設計・構築する仕事です。

フロントエンドエンジニアはWebデザイナーの作成したデザインをもとに、動く画面やサーバーサイドと接続する箇所などを開発・実装します。そのためスキル次第でアプリやサイトの使い勝手、ユーザー満足度を大きく左右する立ち位置でもあります。

企業の顔となるフロントエンドを構築するフロントエンドエンジニアは、企業の収益やブランディングの鍵を握る存在といってもいいでしょう。

フロントエンドエンジニアの平均年収

salaryのブロック

フロントエンドエンジニアの平均年収は全産業平均よりも高めですが、個々の収入には差があります。フロントエンドエンジニアの収入に差が生じる要因をチェックしましょう。

フロントエンドエンジニアの年収には幅がある

あるフリーランス向けのマッチングサイトによると、フロントエンドエンジニアの年収は約500万~900万円です。大規模システム開発など、一部の案件では1,000万円を超えるケースもあります。

一方で、求人サイトが調査した正社員の年収平均値(中央値)は約365万円です。給料のボリュームゾーンは330〜410万円で、一般に正社員よりもフリーランスのほうが年収が高くなる傾向があります。派遣エンジニアの平均時給は約2,240円、アルバイトは約1,300円となっています。

フロントエンドエンジニアの年収を決める要素

年収の違いは働き方のほか、キャリア・経験年数、企業規模の違いによっても生じます。

厚生労働省の令和5年度の調査によると、20代のエンジニアの年収は約340万円~455万円、30代で約510万円~600万円、40代で約650万円~675万円と、年代によって幅があることがわかります。

ただし年収を左右する要因は単なるキャリアの長さではなく、保有スキルです。特に使えるフレームワーク・ライブラリの差が年収への影響度が高いようです。

適切なフレームワークやライブラリを選択して使うことで、開発や構築を効率化できるため、使えるフレームワークの多いエンジニアは市場価値が高まります。特に需要の高いVue.jsやReactなどは高単価求人や業務請負の案件が多い傾向があります。

フロントエンドエンジニアの将来性と需要

笑顔で歩く男性

ここからは、フロントエンドエンジニアの将来性と需要をチェックしましょう。

企業のWeb開発ニーズは多分野へ拡大

デジタル化の加速と働き方の多様化により、フロントエンドエンジニアの需要は今後も増える見通しです 。

企業が「オンラインプレゼンス(オンライン上での認知度・ブランド)」構築に向けてUX向上を図っているため、ユーザーフレンドリーな開発ができるWebエンジニアのニーズは高まるでしょう。サービスのアプリ化も進み、アプリ開発のできるWebエンジニアは重宝されそうです。

特に、AIや機械学習によるパーソナライズや、インタラクティブ要素を搭載したアプリやサイトが増えています。ECサイトのレコメンドシステムやリアルタイム応答のチャットボットなどがその一例です。

さらに近年はWeb技術を取り入れる業種が拡大し、以下のような新興業界でもWeb開発が進んでいます。

  • フィンテック
  • ヘルスケア
  • エドテック

フロントエンドエンジニアを必要とするフィールドが拡大しているため、フロントエンドエンジニアに将来性はあるといっていいでしょう。

AIや自動化ツールの進化によりスキルの二極化が進む

一方で、Web関連は技術の進化が速く、新たなフレームワークやツールが登場するスピードが加速しているため、技術の動向が読みにくくなっていることも事実です。

AIや自動化ツールがこのまま進化すれば、近い将来手動でプログラミングを一切せず、簡単にWebサイトを制作できるようになるともいわれています。

先進技術の長期的な将来性は未知数な領域が多く、フロントエンドエンジニア人口自体は増加していることから、今後はスキルの二極化が進むと考えられます。先端技術を身に付けて市場価値を高めるか、生成AIを活用した自動化ツールを駆使してスピーディーに仕事を進められるか。このあたりが、それぞれのエンジニアのキャリアと必要な知識・スキルの分かれ目となるでしょう。

フロントエンドエンジニアの必須スキル

市場変化や技術進化の流れにより、フロントエンドエンジニアの必須スキルも変化しています。

  • ライブラリのスキル
  • フレームワークのスキル
  • サーバー領域の知見
  • UI/UXの知識とスキル

新しい開発スキルを習得する前に確実に押さえておきましょう。

ライブラリを使うスキル

ライブラリとは、事前に特定の機能を構築し、定型化して引用できるようにしたコード群のことです。

ライブラリにはWebページやアプリケーション開発で使える関数やメソッド、オブジェクトなどが部品として用意されています。そのため、使用すれば大量のコードを書く手間が省け、開発の効率化が可能です。

進化を続けるJavaScriptのライブラリを駆使すれば、以下のことが可能になります。

  • Ajax通信(非同期通信)
  • 画像処理
  • グラフ作成
  • PDFの表示など

JavaScriptライブラリは次々と新しい種類が登場するので、開発目的に応じて習得しましょう。

フレームワークのスキル

最新のフレームワークの習得も、開発の効率化には不可欠です。ReactやVue.jsといった先進的なフレームワークを使えば、少ないコード記述で動的なサイトを容易に作成でき、開発の効率化が可能です。

JavaScriptフレームワークにはReactやVue.js、Next.jsなどがあり、フロントエンドエンジニアにはその中から、プロジェクトの規模に応じ適切に選択できる知見が求められます。

サーバー領域の知見

フロントエンドエンジニアはバックエンド側と連携して開発を行うケースが多く、円滑に進めるためにはサーバーサイドの知識も必要です。

サーバーに負担の少ない処理方法やデータベースの仕組みを理解していれば、ユーザーの求める機能や動きを構築するうえで役立ち、フロントエンドの改善にもつながります。Webサイト制作ではPHPやPerlなどが多く使用されるので、習得をおすすめします。

UI/UXの知識とスキル

ユーザーフレンドリーなサイトやアプリを構築するうえで、UI/UXのスキルは欠かせません。

Web制作全般でユーザーの利用しやすいサイトやコンテンツに仕上げるために、ユーザー目線に立った設計・構築・実装が求められます。

最適なユーザー体験を実現するために、サイトのパフォーマンスを最適化する技術やツール(Lighthouse、Webpackの最適化など)を学んでおけば、対応できる領域が広がります。

フロントエンドエンジニアの年収アップにつながるスキル

skill

必須スキルを習得したうえで、さらにフロントエンドエンジニアとして差別化を図り市場価値を高めるには、以下のスキルが求められます。

  • SPA構築スキル
  • PWA
  • BaaS
  • WebAssembly
  • バックエンドやインフラのスキル
  • マネジメントスキル
  • 上流工程の知識とスキル

高年収のエンジニアはこれらのスキルを習得しているので、積極的に身に付けていきましょう。

SPA構築スキル

SPA(Single Page Application)とは、単一のWebページで構成されるWebアプリケーションです。

ユーザーがページを遷移する際に全ページを再読み込みせず、必要なデータだけをサーバーから取得し、データを更新できる仕組みです。ブラウザの動作に縛られない高度なWeb表現が可能で、パフォーマンスを向上させられるため、ユーザーにより快適な使用感を提供できます。

代表的なSPAにはGoogleMap、Facebookメッセンジャーなどがあります。

JavaScriptフレームワーク(React・Vue.js・Angularなど)を使ってSPAを構築するスキルは、これからのフロントエンドエンジニアにとって不可欠といえるでしょう。

PWA

PWA(Progressive Web Apps)とは、Webアプリ・Webサイトなどをネイティブアプリのように利用できる技術で、Googleで推進されています。

PWAは、従来のウェブアプリケーションに比べて高速で、オフラインでも使用可能といった特徴があります。これらの技術を駆使することで、ユーザーエンゲージメントを向上させ、SEOのパフォーマンスを高めることも可能です。

実際の開発では、レスポンシブデザインやプッシュ通知、オフラインでのデータハンドリングなどの機能を実装します。JavaScriptの実行環境「Service Worker」について理解を深めておきましょう。

BaaS

BaaS(Backend as a Service)とは、Webアプリやモバイルアプリのサーバーサイド(バックエンド)の機能を提供してくれるサービスです。

従来のインストール作業や初期設定を省略できることがBaaSの利点で、以下の機能をサービスとして利用でき、スピーディーにアプリケーションに組み込むことが可能です。

  • 認証
  • 通知
  • データベース
  • ファイルストレージなど

BaaSによって開発スピードや効率を大幅に向上させられるだけでなく、ツールの保守に充てる時間や工数の削減も可能です。

Baasには自動スケーリング機能があり、トラフィックが急増してもサーバーダウンしないスケーラビリティも魅力です。Baasは以下のようなサービスに活用されています。

  • Google FireBase
  • AWS Amplify
  • Azure App Service
  • Back 4 Apps

WebAssembly

WebAssembly(Wasm)とは、Webブラウザでさまざまなプログラムを高速に動作させる技術です。

言語そのものではなく、C言語やC++、Rustなどで書いたコードからコンパイルして実行できるバイナリ形式のプログラムで、プログラミング言語と実行環境の間で中間層的な役割を果たします。

コードをブラウザで実行できるため、従来のJavaScriptに比べて高速な処理が可能になり、Webアプリケーションのパフォーマンスが向上します。

WebAssemblyではJavaScriptと並行して動作するように設計されており、ソースコードを直接記述する必要がないこともメリットで、他にも以下の特徴があります。

  • バイトコードの形式が標準化されている
  • 多くのプログラミング言語からWebAssemblyにコンパイルできる
  • OSに依存せずに実行できる
  • 処理速度が速い
  • 安全性が高い

バックエンドやインフラのスキル

バックエンドやインフラのスキルを持つフロントエンドエンジニアは希少性が高く、市場価値と年収のアップが期待できます。

特にスタートアップやベンチャー企業などでは開発を横断的に担当する場合が多いため、フロントエンドからバックエンドまでの幅広い技術を持つ人材が必要とされます。

フルスタックエンジニアと同等の知見とスキルを備えることで、エンジニアとしての活躍の場が広がり需要が高まります。

マネジメントスキル

プロジェクトの進行や管理に関するスキルを身に付けたエンジニアは、プロジェクトマネージャーやリーダーをめざせます。

チームメンバーの能力を最大限に引き出し、プロジェクトを効率的に進めるためには、タスク管理能力だけでなくコミュニケーション能力も求められます。リーダーとしてチームをまとめ、メンバーのモチベーションを維持向上させる素養も欠かせません。

プロジェクトマネジメントスキルは、AIや自動化ツールに代替されないスキルでもあるため、将来的にも高い需要が続くでしょう。

上流工程の知識とスキル

要件定義や設計などの上流工程スキルを身に付ければ、エンジニアとしての市場価値をさらに高められます。

Webエンジニアがプロジェクトの初期段階に関わることによって、正確な要件把握と効率的・効果的な設計が可能となり、開発プロセス全体の品質向上につながります。

プロジェクトの企画や設計などの上流工程の経験は、プロジェクトの目標やビジョンの理解を深める機会でもあります。プロジェクトの企画や設計段階から開発に携わり、戦略的な視点から開発に貢献できれば他者との差別化にもつながります。

リバミーで開発経験を積み年収アップを図ろう

チーム

フロントエンドエンジニアとして年収アップするには、市場動向や開発トレンドをふまえて、今後必要とされる言語やフレームワーク、ツールを習得することが大切です。

とはいえ就労環境によっては、既存システムの保守やルーティンワークしかアサインされないなど、キャリアアップにつながる経験を積めない場合もあるでしょう。

リバミーならキャリアアップに必要なスキルを習得できます。業界をリードするサービスのプロジェクトなどで、ニーズが高い技術の経験を積むことも可能です。

どこでも通用する市場価値の高いフロントエンドエンジニアをめざす方は、ぜひリバミーヘお問い合わせください。

リバミーの求人・採用情報

リバミーが求める人材は、自由な発想で創造ができる人。
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