20代~30代のWebエンジニアが抱えがちな悩みと解決策
20代・30代のWebエンジニアに仕事の悩みは尽きません。自分のキャリアやスキルに自信が持てず、このままWebエンジニアを続けていけるのか、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、20代~30代のWebエンジニアが抱えがちなキャリアやスキル、人間関係、待遇、健康面悩みをテーマ別に解説し、悩みへの対処法を紹介します。
20代・30代のWebエンジニアが抱える悩み
はじめに20代~30代のWebエンジニアが抱えやすい悩みのタイプを見ていきましょう。
キャリア・スキル面の不安
キャリアとスキルの不安は、多くの若手エンジニアに共通する悩みです。なぜなら、どのようなキャリアプランを描くか、どの技術を学ぶべきかによって将来が大きく変わる可能性があるからです。
Web関連技術の変化は速く、現在主流となっている技術が1年で廃れ始め、5年もすると時代遅れといわれるケースもあります。経済変動や市場の需要などのマクロ要因も刻々と変容するため、Webエンジニアは将来の展望を描きにくく、キャリアパスを決めにくくなっています。
こうした環境にあって、自分の保有スキルに自信を持てず、焦りを感じてしまうエンジニアは多いといわれます。また、新たなスキルを習得したくても、毎日のタスクが多忙で学習時間を取れないことも、20代~30代のWebエンジニアが頭を悩ませるポイントです。
仕事内容や職場環境のミスマッチ
仕事の内容や就労環境のミスマッチやギャップも、若手エンジニアが抱えやすい悩みのひとつです。
特に新卒で就職した20代のWebエンジニアの中には、イメージしていた仕事内容とのギャップに戸惑った方も多いのではないでしょうか。
- クライアントとのミーティングや仕様書の作成など、開発以外の仕事が多い
- 保守しか任されず、最新の技術に触れる機会がない
- リモートワークのつもりで入社したのに、思いのほか出社が多い
特にコロナ禍に入社した年代は、リモートワーク前提で就職していることもあって、最近の出社回帰の方向性に戸惑いを感じているかもしれません。
なお、30代になると、仕事の内容以上に仕事の量と難易度に悩む割合が増えてきます。ITやWeb業界は残業が多いことでも知られており、慢性的に週40時間以上残業する職場も珍しくありません。30代の場合は負う責任も増えるため、業務を抱え込みやすくなることも、30代Webエンジニアの大きな悩みです。
人間関係によるストレス
Webエンジニアの仕事はチームプレイのため、チーム内に苦手な人がいたり、相談しにくい雰囲気があったりするとストレスが溜まりやすくなります。チームの方向性に違和感があっても、上司や先輩に意見できずモヤモヤする場合もあるでしょう。
また、上司や常駐前の顧客に無理難題を押し付けられ、気疲れしてしまう若手エンジニアも少なくありません。特に「コミュニケーションが苦手」という理由でエンジニア職を選んだ方は、チームに溶け込みにくく、期待されるアウトプットに届かないプレッシャーで苦労する傾向にあるようです。
アジャイル開発のスピード感に着いていけないエンジニアも、チーム内で疎外感を感じやすいでしょう。
給与・待遇面の不満
好待遇といわれるWebエンジニアの世界でも、給与・待遇面で不満を感じる人は少なくありません。
日々の研鑽やクライアントとのコミュニケーションなど、仕事に求められる内容は多く、残業も多いことがWebエンジニアの特徴です。そのため、激務に対し報酬が低すぎると感じるWebエンジニアは多いでしょう。
特に、30代になると「スキルは高まったのに年収は20代の頃とほとんど変わらない」「残業と責任に対し給料が割に合わない」と待遇の不満が強まる傾向にあるようです。
健康面の不安
Webエンジニアの仕事は長時間労働の激務になりがちなため、体力面・健康面の不安を抱えるWebエンジニアも多いでしょう。
クライアントの要望や不測の事態、マネージャーの采配ミスなどに振り回されやすいWebエンジニアは、スケジュールが過密になりがちです。納期前に残業続きになることも珍しくありません。
20代の頃はまだ体力的に無理が利いても、30代になると一般に体が着いて行かなくなることから「エンジニア35歳定年説」も囁かれています。若い年代でありながら、健康面を理由にキャリアチェンジを考える方もいるようです。
20代~30代Webエンジニアがキャリアに悩む要因
若手Webエンジニアの悩みは多岐にわたることがわかりました。ここでは20代~30代のWebエンジニアがキャリアに悩む要因を探っていきます。
経験や情報が不足している
20代~30代の若手Webエンジニアの場合、仕事面の自己理解と、業界の仕事の全容把握がまだ十分とはいえません。自分の興味の対象や価値観、強みをどのように仕事に活かせるのかが見えていないため、自分が現状の仕事にマッチングしているかどうか確証が持てないのです。
実務経験が不足していると、キャリアパスの可能性や情報を自分の中で整理できず、自分が何に向いているのかの判断が難しいでしょう。
実務経験と同時に、現状のスキルを定期的・客観的に見直す機会も若手エンジニアには必要です。しかし、職場内に相談できる先輩やロールモデルがいなければ、自分のスキルを客観視するのが難しくなります。
経済や市場が不透明でキャリア選択に迷う
経済変動や市場の需要の変化、テクノロジーの進化スピードにより、将来の展望を描きにくいこともWebエンジニアの悩みのひとつです。
VUCA時代の不確定要素もあり、どの道を選択しても衰退しない確証はありません。さらに、Web業界が急速に成長しキャリアの選択肢が増えたことも、Webエンジニアのキャリアパスの検討を難しくしています。
Webエンジニアとしてめざすキャリアを実現するには、少なくとも数年単位の経験と知識習得が必要です。せっかく習得したスキルが数年で廃れるかもしれないと、不安に感じるエンジニアもいるでしょう。
成長機会が不足している
勤め先や配属先によっては、Webエンジニアとしての成長機会が不足している可能性があります。
- ルーティンワークしかアサインされない
- 勤務先で十分な従業員教育を受けられない
- 職場にロールモデルやメンターがいない
例えば、給与やワークライフバランスは良いが技術力の高くない会社を選んだ場合、プライベートを重視する20代のうちは満足かもしれません。しかし年齢を重ねるごとに周囲との市場価値の差が生じ、焦りを感じてしまうでしょう。
また、就職先に技術や知識を習得する機会がなかったり、相談相手がいなかったりすると、エンジニアとしての成長を実感しづらくなり、キャリアについて悩む原因となります。
20代・30代Webエンジニアの悩みを解決する実践的な方法
ここでは若手Webエンジニアの悩みのタイプと原因を踏まえ、解決するための実践的な方法を解説します。
キャリアビジョンとキャリアプランを明確にする
キャリアの悩みを解決する第一歩は、自分のスキルレベルを把握し、キャリアプランを明確にすることです。
まず、自分のスキルレベルと強みを把握することから始めます。スキルを棚卸しし、転職サイトなどが提供するスキルシートを埋めてみることもおすすめです。自分が興味を持てる分野も明確にしましょう。
自身の技術スキルや業務経験、強みや弱みをリストアップできたら、次に自分が向いている職種や業種・業態(自社・制作会社など)を検討します。
そして自分の興味や適性にもとづいて、キャリアの方向性(キャリアプラン)が決まったら、達成するための具体的な道筋(キャリアビジョン)を立てましょう。
- どこでどのような技術を習得するか?
- どんな実務経験を積むか?
- どういった人脈を形成するか?
- 何を学習するか?
キャリアプランを明確にする過程で迷いがなくなり、仕事のモチベーションも高まります。
不足するスキルと経験を習得する
キャリアビジョンが明確になったら、足りないスキルと経験を得られるようにします。
仕事が多忙な場合に効率よく知識を習得するには、オンラインプログラミングスクールがおすすめです。スクールによってはチャット相談や、講師によるメンタリングを実施している場合もあります。
また、スクールよりも手軽に学べる、サブスク学習教材やオンライン学習プラットフォームも有効です。UdemyやProgateなどのオンライン学習プラットフォームなら、必要に応じて気軽に基礎から学び直すことも可能です。最新の技術やツールに関する多くのコースが用意されているので、活用するとよいでしょう。
また、実務を通じて最新技術を身に付けたい人にとっては、転職も学習の機会になりえます。成長できる仕事環境に身を置けば、効率よく最新技術を習得できるようになるでしょう。
積極的にレビューを受ける
実務スキルに悩みを感じる方は、積極的にレビューやフィードバックを受けることをおすすめします。
レビューア(チェック者)にコードをチェックしてもらうメリットは、冗長なコードなどを指摘してもらえるため最適な書き方が身に付き、問題解決の応用力を養えることです。
もし、レビューア候補者が多忙など、引き受けてくれる人がいない場合は、有料のコードレビューサービスを利用するとよいでしょう。
端的なコミュニケーションを心がける
人間関係に悩みを抱える方は、端的なコミュニケーションを心がけてみましょう。
要点を押さえて端的に、過不足なく情報を伝えることで、コミュニケーションの円滑化につながります。まず結論から伝える論理構成力を身に付けることが大切です。また、相手の質問、発言、提案に「こういう事でしょうか?」と、会話の内容を要約して聞き返すようにすると、認識の齟齬を回避できます。
相手の話を傾聴し、真意を理解するよう努めることも円滑なコミュニケーションの秘訣です。また、他部署のスタッフや顧客など、技術に関する知識がない相手に対しては、専門用語を平易な言葉で説明することも意識しましょう。
マネジメントを学ぶ
プロジェクトマネージャーやコンサルタントが視野に入っている方は、技術だけでなくマネジメントも学びましょう。
Webエンジニアにおけるマネジメントとは、技術チームを効果的に運営し最高の成果を出せるようサポートすることです。具体的にはチームで以下の役割を果たします。
- プロジェクトのQCD(品質、コスト、納期)を管理
- 製品やサービスの課題解決や技術面の計画立案
- チームの雇用、トレーニング、モチベーションの向上
- エンジニアの採用、育成、評価
実務でマネジメントを学びたい場合は、小規模なプロジェクトを丸ごと任せてもらうとよいでしょう。また、マネジメントを座学で学ぶには、先述したUdemyのリーダーシップ講座や、以下の書籍がおすすめです。
- エンジニアのためのマネジメントキャリアパス(武舎 広幸、武舎 るみ 著)
- マネジメント[エッセンシャル版]‐基本と原則(P.F.ドラッカー 著、,上田 惇生 翻訳)
- パフォーマンス・マネジメント-問題解決のための行動分析学(島宗 理 著)
マネジメントを学べば、プロジェクトや自分の仕事を俯瞰でき、日々の悩みを解決する糸口も見えてくるかもしれません。
20代~30代Webエンジニアの悩み解決は行動あるのみ
20代~30代の若手Webエンジニアは、経験不足や環境により、仕事や人間関係の悩みを抱えやすいといえます。
悩みを解決する方法は、不足する知見やスキルを習得することと、成長できる環境を選択すること、視座を高めることです。
もし現在の職場や現場にはない技術を身に付けたい場合は、働く環境を変えることも検討しましょう。リバミーなら一人ひとりのキャリアプランに合わせて、最適な仕事をアサインするので、効率の良いスキル習得が可能です。
大規模なサイト制作やシステムの開発の受託を行っているリバミーは、通信系企業や有名ブランドサイトなどのプロジェクトのオファーが増えており、フロントエンド・バックエンドのエンジニアやWebディレクターを積極的に採用しています。
個々のキャリアプランややりたい仕事をヒアリングし、活躍しやすいプロジェクトにアサインするとともに、個別のキャリア相談やメンタル相談を受けられる体制を整備しています。今後のキャリアや取得すべきスキルなどの悩みを抱えている方は、ぜひリバミーにお声がけください。